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LOAPS対談#001 野尻佳孝氏 vs ヒロ杉山氏 (1/2)


野尻佳孝氏 
"ハウスウェディング"という新しい市場を作り出し業界に革命を起こしたテイクアンドギヴ・ニーズの代表取締役社長。2004年史上最短・最年少にて東証二部に上場。現在はウェディングを軸に、生活総合企業となるべく事業を拡大している。
テイクアンドギヴ・ニーズ
http://www.tgn.co.jp/top.html



ヒロ杉山氏 
97年にアート集団「エンライトメント」を設立。木村拓哉のCGイラストレーションで話題となったTBC(東京ビューティーセンター)、ホンダHRVなどのコマーシャルで一躍注目を集める。 枠にとらわれない発想やセンスのもと、常に新鮮な表現を生み出すことで、広告、雑誌、音楽関連など多方面で活動している。また近年では国内外での個展など、多方面で活躍中のアーティスト。
http://www.elm-art.com/

ヒロ杉山氏(以下H): まず初めにボクが野尻さんに聞きたかったのは、どうしてギャラリーをやろうと思ったのかという事なんです。
ある意味ウェディングの仕事で成功していて、そこからアートに行くっていうのは、ちょっと隔たりがあるような気がして。
野尻佳孝氏(以下N): 小さな頃から新しい文化、ニューカルチャーを作ることに興味があったのです。例えば中学校の時も“自分たちの発想で自分たちの遊び場作ろうぜ”、とチーマーを作り自分たちの存在価値をアピールしていました。その時、流行っていた「ウォリアーズ」という映画があって、リーバイスのジーパンにエンジニアブーツを履いて革ジャン着るファッションがあったのですが、とてもカッコ良かったので、みんなで格好を真似て渋谷に集まりはじめたのが、渋カジ、アメカジって文化に広がって行ったんだと思うんです。自分たちが発想して、自分たちの価値感がいろいろなメディアを通じて顕在化されていく。
おそらくその頃から新しい文化を作り出す事に興味をもっていたんだと思います。そして、ビジネスをはじめる時、今度は新しいブライダルのスタイルを確立しようと思いました。だからこそ、3年で日本全国にハウスウェディングという新しい市場を確立することができたと思うんです。


ただ、今の日本の経営者も若くして成功する方が多くなりましたがが、多くの方はあまりファッションには興味がないように感じられます。。。昔の経営者の先輩は銀座に飲みに行くなど会食等に多くの時間を使っていらっしゃるようですが、そういう事に夜を使うんじゃなくて、もっとニューカルチャーみたいな所に目を向けるべきなんじゃないかな?と思っていたんです。そう思っていた頃、ある人との出会いがあったのです。アートを勧められた時、一目惚れでした。アートとの出会いは刺激的でしたよ。今の日本ではまだまだアートは一般には浸透していませんが、先駆的に自分からアートの世界に飛び込みました。
例えばフランソワ・ピノー(※1)は、アートを使ってビジネスの幅を広げていったり、人脈を広げてきました。そういう意味でライフスタイルにアートが必要だったり、ビジネスにアートを使っていったりというのはとても面白いと思うんです。日本の経営者で、しかも若手でアートに携わってる人間もいませんし、今はベンチャーブームで、自分たちにフォーカスが当たっているので、少しでも今の日本のアート界に影響を与えることができればと思いまして。
今までやってきたブライダルと180度違いますが、だからこそ逆にやってみたかったんです。全くアートを知らない人間の方がカルチャーに穴を開けられる事もあるじゃないですか。
H: もともとある概念みたいなのにとらわれないで出来るという事ですよね。
でもブライダルとアートを結びつけるのは難しくないですか?
ボクもお手伝いさせていただいたけど、アートを融合した結婚式場「SHOTO GALLERY(※2)」を作ったり。
でもアートって難しくないですか?(笑)
N: SHOTO GALLERYですね。それは更なるブライダルのスタイルに挑戦したいという思いがあったので。結婚式場にアートがあっても私は全然問題ないと思います。アート以外のものでも融合できると思うんです。、SHOTO GALLERYはハイセンスな方にとても好評をいただいておりますし、近い将来は競合他社もマネをしてくると思うんです(笑)。
H: アーティスト側からしてみると、ああいう風に作品を美術館的に見せるだけじゃなくて、壁画を手掛けたり、色々な形で展開してくれることはすごく嬉しいし、アーティストの幅も広がっていくんですね。これが成功して、今度は結婚式場じゃなくてレストランとか他のジャンルにもどんどんいって欲しいです。
N: 私は今まで日本だけでビジネスをしてきましたが、最近自分のステージを海外に向けたいと思いはじめました。海外にホテルを展開しようと思うようになったので、そう考えるとアートは必要不可欠なものだと感じました。今度計画しているホテルにも絶対アートを入れて行きたいと思ってるんです。
H: そうすると、日本人で世界で売れてるアーティストはもとより、若手の才能があるアーティストをどんどんホテルのインテリアに使っていこうという考えはありますか?
N: ありますよ−!(笑)実際その話をいろいろなアーティストとしていますし、例えばヒロさんルームとか、3Dのブッ飛んだ部屋。「これ寝れないよ!」というような部屋を作ってもいいですし、今までの日本のホテルの概念を壊してやろうかなと思っているんです。
SHOTO GALLERYをやってみて思ったのですが、やり始める前はどのような融合になるのか疑問だったのですが、知れば知るほどすべてにアートを絡めたいなと思ったんです。今回トイレにもアートを絡めたんですね。あれもすごく評判いいですし、あらゆるところにアートがあれば面白いなあと思いまして。アートはキャパが広いので、私がやろうとしてるサービス、結婚式場、ホテルなど、いろいろなサービスビジネスを展開する上で、すべてにアートがモチーフとして繋がっていくのではないかと感じますね。



H: 今日本の旅館ブームは世界的に広がりつつあるじゃないですか。日本の旅館というのは狭い部屋に床の間を作って、長い軸をかけて部屋を広く見せて、季節季節によって軸の中身を変えて季節感を部屋に取り込む。アートを生活に取り入れて楽しむのが再評価されいてるんじゃないでしょうか。戦後なくなりましたが、絶対そういうブームが日本にも来ると思うんです。その点においてアートは重要なんじゃないでしょうか。
N: 何事にも先駆けでいたいですね。最近のラグジュアリーホテルには現代美術の作品が飾られてはいるのですが、きれいに納まりすぎていて、もっとブッ飛んでいてもいいんじゃないかなと思うんです。 今度作る予定のホテルは100室以上のホテルなのですが、例えばロビーの一番上は巨大な万華鏡を作ったり、あらゆる所をアートで溢れるホテルにしたいんです。 でも一般の人達がホテルに来たときには多分アートと思わないと思います。「あ、これはデザインだ」という風に解釈すると思います。私のデザインの考えの中には、アートありきのものにして行きたいなと思っています。「なんで野尻くんはこんなにオモシロイもの使うの?」と言われて、いや、実はアートという武器がボクの中にはあるんだよ、というのを持ちたいですね。
H: 差別化できますよね。ちょっと簡単に解釈すれば、万博がそのままホテルになってるような感じですよね。ホテルの方は進行してるんですか?
N: 私がパートナーを組もうとしてる藤井フミヤさんと話しています。いろいろな人の作品の中でフミヤさんの作品が一番爆発していて最高なんです。
H: 例えばホテルの1フロアだけは毎年若手のアーティストに展示を任せるなんてどうですか?
N: いいですね!NEXT DOORというフロアを作るのはいいですね。このホテルは村上隆さんも手伝ってくれると話もしましたし、村上さんから若手まで作品があったらいいですね。
H: やっぱり今は日本の若手に世界が注目している状況なんで。毎年とか半年に1回とか若手にやってもらうのはいいですよね。
N: クレイジーな作品をどんどん置きたいですね(笑)。
そのホテルも屋上がプールなのですが、海の真横に建つ予定です。そこに白壁ひとつ作って映像を映してもいいですよね。映像は絶対必要です。

※1 フランソワ・ピノー
フランスの有名デパート・プランタン、をはじめ、グッチ、イブ・サンローラン、アレキサンダー・マックイーン、などで知られるラグジュアリーグループ・GUCCI GROUPを傘下に収める、フランスの大手流通会社ピノー・プランタン・ルドゥードのオーナー。
また、1992年には、会社ARTEMISを設立。100%フランソワ・ピノー氏とその家族によって運営されるARTEMISは、その支配する一つにアートマーケットの世界的リーダーであるオークションハウCHRISTIE’Sを擁している。
コンテンポラリー・アートの一大コレクターでもある彼は、アートとファッションに絶大な力を持つコングロマリッドの総帥でありコンテンポラリーアートのメガコレクター。

※2 SHOTO GALLERY
http://www.shoto-gallery.com/
「日本初の衝撃的で斬新でお洒落なウェディングスペース」というのがコンセプトの斬新な結婚式場。1FはGALLERYで年に数回現代アートにおける有名アーティストとコラボレーションをし、共有のテーマのもとストーリーを持った作品を展示。





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