LOOKERS INTERVIEW No.012(1/2)

博報堂ケトル代表 嶋浩一郎氏
1968年生まれ。1993年博報堂入社。朝日新聞からスターバックスで販売された新聞「SEVEN」の編集ディレクター、博報堂の雑誌「広告」編集長などを経て、2006年株式会社博報堂ケトル代表取締役、共同CEOに就任。本屋大賞立ち上げや、Def Tech同時多発ライブなどを手がける。
LOAPS:嶋さんが広告業界に入られたきっかけを教えていただけますか。
いきなり本質を突く質問ですね・・・(笑)ミーハーだったというのが一番にあります。自分のやりたい事がいろいろできそうだなって思ったんです。
実際に、広告会社に入ったのに朝日新聞社に出向して新聞を作る体験もさせてもらったし、(*)雑誌「広告」の編集長として雑誌作りに携わったりと幅広い経験が出来たと思います。努力すれば、自分の考えたことが形になるっていうことがこの仕事の最大の魅力ですかね。
あと、同じやり方を二度としないことがすごくいいです。毎回、お得意先の課題も、その解決法も違うので、絶えず新しい事に挑戦し続けられるという環境ですね。
博報堂を選んだのは、粒揃いより、粒違いという社風があったから。基本的に僕は多様性を認める文化の方が好きなので、異なるスキルと才能を持つ人が混在している中から何かが生まれるという化学反応みたいな事に惹かれました。異なる価値感の混在の中でアイデアを生み出せるところが博報堂のいいところだと思います。
実際に、広告会社に入ったのに朝日新聞社に出向して新聞を作る体験もさせてもらったし、(*)雑誌「広告」の編集長として雑誌作りに携わったりと幅広い経験が出来たと思います。努力すれば、自分の考えたことが形になるっていうことがこの仕事の最大の魅力ですかね。
あと、同じやり方を二度としないことがすごくいいです。毎回、お得意先の課題も、その解決法も違うので、絶えず新しい事に挑戦し続けられるという環境ですね。
博報堂を選んだのは、粒揃いより、粒違いという社風があったから。基本的に僕は多様性を認める文化の方が好きなので、異なるスキルと才能を持つ人が混在している中から何かが生まれるという化学反応みたいな事に惹かれました。異なる価値感の混在の中でアイデアを生み出せるところが博報堂のいいところだと思います。
LOAPS:いつも新しい手法で広告を展開していらっしゃいますが、アイデアが生まれるきっかけや、アイデアソースを教えてください。
まず本や雑誌は乱読します。量子力学の本を読んだ次にオムライスの本を読んで、オムライスの本を読んだ次に宇宙の本を読んで、その次に恋愛小説を読んで、それから鉄道の本を読んで、というように様々な分野の本をたくさん読むんですよ。そしてメモも思った事をどんどん書いていきます。「ウディ・アレンのアレンっていう名前は、高校時代好きだった女の子の飼っていた犬の名前」だって書いた下に、「海岸線に立った時に見える水平線は4キロ先でしかないって話があり、その下に「冥王星の発見された年にミッキーマウスの飼っている犬の名前がプルートになった」とか書いてあります。
まあ、著名な学者のコメントから、作家の面白い表現、トリビアなどバラバラにメモっておくわけです。つまり、整理しないで書く。でも、それが化学変化の素になるんです。
例えばルイ14世時代の劇作家たとえば(*)モリエールなどが書く芝居のルールは同じ部屋で起こった事や1日に起きた事しか表現しないとか、 (*)『ユリシーズ』も、ある一日に起こった事だけしか書いてないなんてメモが別々にある。それらの話を知りつつ、海外ドラマの(*)「24」が流行ると、「ドラマは24時間で起きる」って事が頭の中で結びつくんです。そうすると本屋で24のノベライズの小説の横に『ユリシーズ』を置いて、「元祖24」みたいなPOPを付けて売ったら面白いかなって考えたりする。そういえば、銀河鉄道999の停車時間もその星の24時間だから、『24』と『銀河鉄道999』と『ユリシーズ』とモリエールの戯曲を4冊並べたら面白いかもなんてアイデアも浮かぶ。企画って、離れたもの同士を結びつけてギャップがあった方がすごくいいんです。実務上では、ものすごくリアリティを持って結果を要求されるけど、最初のアイデアの発想レベルは、これとこれをくっつけたら面白いんじゃないかってところですね。
まあ、著名な学者のコメントから、作家の面白い表現、トリビアなどバラバラにメモっておくわけです。つまり、整理しないで書く。でも、それが化学変化の素になるんです。
例えばルイ14世時代の劇作家たとえば(*)モリエールなどが書く芝居のルールは同じ部屋で起こった事や1日に起きた事しか表現しないとか、 (*)『ユリシーズ』も、ある一日に起こった事だけしか書いてないなんてメモが別々にある。それらの話を知りつつ、海外ドラマの(*)「24」が流行ると、「ドラマは24時間で起きる」って事が頭の中で結びつくんです。そうすると本屋で24のノベライズの小説の横に『ユリシーズ』を置いて、「元祖24」みたいなPOPを付けて売ったら面白いかなって考えたりする。そういえば、銀河鉄道999の停車時間もその星の24時間だから、『24』と『銀河鉄道999』と『ユリシーズ』とモリエールの戯曲を4冊並べたら面白いかもなんてアイデアも浮かぶ。企画って、離れたもの同士を結びつけてギャップがあった方がすごくいいんです。実務上では、ものすごくリアリティを持って結果を要求されるけど、最初のアイデアの発想レベルは、これとこれをくっつけたら面白いんじゃないかってところですね。
LOAPS:過去に手がけたプロジェクトで反響がよかったものはなんですか。
あるピンポイントのターゲットに上手くメッセージが刺さった時はうれしいです。
映画(*)「死ぬまでにしたい10のこと」のキャンペーンをした時に、作家の方やタレントさんなど、いろんな人に死ぬまでにしたい10のことを聞いて駅貼り広告にしました。新聞用には空欄を入れて「あなたの死ぬまでにしたい10のことを書いてください」という広告を作ったんですけど、あれはすごく多くの女の人に響きました。WEBで一般の意見も募集したんですけど、結構みんないいこと書くんですよ。
あと、表参道で最新の3D映像技術を使った(*)Def Techのライブをやった時は、告知は渋谷と原宿の駅の交通広告だけなのに、ブログなどで話題になり大盛況でした。ネットワーク時代の情報の新しい流れを感じました。
映画(*)「死ぬまでにしたい10のこと」のキャンペーンをした時に、作家の方やタレントさんなど、いろんな人に死ぬまでにしたい10のことを聞いて駅貼り広告にしました。新聞用には空欄を入れて「あなたの死ぬまでにしたい10のことを書いてください」という広告を作ったんですけど、あれはすごく多くの女の人に響きました。WEBで一般の意見も募集したんですけど、結構みんないいこと書くんですよ。
あと、表参道で最新の3D映像技術を使った(*)Def Techのライブをやった時は、告知は渋谷と原宿の駅の交通広告だけなのに、ブログなどで話題になり大盛況でした。ネットワーク時代の情報の新しい流れを感じました。
LOAPS:見る側からしても、最近は一つの広告をとってもすごく面白くなっているのが分かりますが、最近の広告業界の動向を教えてください。
広告は今、体験価値を求められています。単に広告を見せてこの商品を買ってくださいというメッセージだけじゃ相手にしてくれない。例えばDef techの3Dライブだったら、見てその時間を楽しかったと思って帰ってくれないとだめだし、「死ぬまでにしたい10のこと」では、それ自体は広告でありながら、かつ見る人は自分自身のことも考えられる。言いたいことは、単なる情報の提供というよりは、そこで見ている時間とか、体験している空間を楽しんでもらい、またシリアスなものは考えてもらえるという、そのようなレベルまで行きたいですね。

注)広告:博報堂が出版している雑誌。
注)モリエール:17世紀のフランスの劇作家。コルネイユ、ラシーヌとともに古典主義の三大作家の一人とされる。
注)ユリシーズ:アイルランド出身のジェイムズ・ジョイスの小説で1922年刊行。ある一日に起きた出来事を様々な文体で描写している。
注)24:2005年に大ヒットしたアメリカのドラマ。24時間に起きる事件を実際の24時間で構成しており、社会現象にまでなった。
注)死ぬまでにしたい10のこと:2002年に公開された映画。余命2ヶ月と宣告されてから初めて生きる喜びを知る女性の感動の物語。
注)Def Tech 3Dライブ:携帯電話のPRキャンペーンで、人気カフェやアパレルショップに突如最新のホログラムを使ったDef Techが現れライブをした。
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