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5/2~5/3
NAME: shigeki wada talking about her sex
TITLE:5/2~5/3
作品情報:以前(削除してしまいましたが、)この場所で未発表作品として掲載した「ひのきのドレス(完成バージョン)」を中心としたインスタレーション。

以下、5/2~5/3 青山スパイラルホール SICFにて行われたエキシビジョンの
説明文である。
つまんなく、辿々しい文章なので、割愛してくれてもよいです。



毎朝、バイトに行く時に駅の入り口にビニールシートをひいて、
どっしりと座っているホームレスのおじさんをよく見かける。
風貌、荷物はくたびれた様にすす汚れて、時々居眠りをしたり、
たまに何かを食べている時もある。
私や周りの人はさっさと通り過ぎてゆくのだが、
ふとおじさんの足元を見ると、ペットボトルに一輪の生花を生けている。
それは少し枯れかけてはいるものの、まだ鮮やかな色合いの花。
おじさんのまわりが白黒なので余計にその花はよく目立ち、
かえってくっきりとして、目に飛び込んでくる。
そして、そのペットボトルに生けられている花が
毎日違う事にここ最近知った。
この人は私より心にゆとりがあるんだと思うと、悔しくなった。

私は家とバイトの往復の毎日にうんざりしてた。
特にバイト先では接客業だというのに愛想もなく、気性も荒く、
昼休みとなれば階段の踊り場でコンビニのお弁当を食べて、
ウォークマンを耳に、目を瞑り、世界を閉じていた。

そしていつも何か夢中になれるものを探していた。
ただどれもこれも「あの頃」と比べて、
心の琴線に触れない。
触れたとしても、それは花火のように一瞬のもので、
掴みきれないまま終わってしまう。

こんな事なら目を閉じていたいと眠ってばかりいた。

バイト先で毎日たくさんのゴミが出る。エコロジーなんてのは無関係の様に
ほいほい捨てられていくモノの中にたまに気になるモノがあった。
それは生地の端にプリントされている何かのマークのようなもので
「樹脂加工」とゴールドの文字でプリントされてい端切れだったり、
もう数センチしか残っていないレースだったり、
問屋さんからサービスで送られてきたサンプルの端切れだったりする。

「これ、もらってもいいですか?」

それらのものをいつもストックしている材料ボックスに放り込む。
「いつかなにかに使えるかも」というオバさんじみた考えで
モノを取っておく。
もらいもののクッキーの空き缶、包み紙みたいなものだ。

しばらく放り込んだ拾い物はすっかり忘れているが、
たまに暇つぶしや掃除の時にストックをのぞくと新鮮な驚きがある。
すごく細々とした色とりどりのパーツや布、紙切れ、メモ、カード・・。
そういう時、何か形にしたいとウズウズしてくる。

そういうのが時々あった。ほんと時々。
その時は夢中になり、何か作り始める。
失敗したり、飽きてくると放り出し、
また時間が経てば、時間に関係なく作り始める。

そうしている内にいくつかの作品が出来上がった。
しかし、それらはバラバラなあまりどうしたらいいものか迷った。
コンセプトは?
イメージは?

こういう時、以前にものすごく傾倒していた人に言われた事を思い出す。
ファッションってのはどうしてもアートと比べると
軽視されやすいというような事だ。

アートってそういうものなの?もっと自由なそれぞれの世界ではないの?
静かにうなだれていく気持ちと自分のしている事の後ろめたさでいっぱいになった。

♪読み捨てられる〜
     雑誌のように〜
          ワタシのページもめくれていくのかしら?〜

ある朝、マックのソーセージエッグマフィンにハマり、続けて食べていた時、
包み紙にドナルドがゴミを捨てているマークを見つけた。
ああ、すきだな、こういうの。
くしゃくしゃのゴミとなるものを愛でる。
でもそこには人には目の付かないところに
誰かにとっては琴線に触れるものがあるって事だ。
上手く言えないが、
私の好きなものは何処か軽視されているようなものだったり、
くだらないものだったり、
ありふれたものだったり、
でもそこのいいところに気がつくアンテナだけは何故だか誇れる気がする。

今でも覚えてるのは小学生の時に詩を誉められた事だ。
「マリンブルーのなんとか」というような内容だったと思う。

英語のフォントよりカタカナ表記が好き。ノスタルジックな感じがするし、
日本語なのにどこかよその国の匂いがする。

洋服を作り始めてから、すぐ洋服に言葉を吹き込むようになった。
平面的なストライプの生地に「センチメンタル」とプリントされたワンピースはなんだかすごく自分らしいと思ったのを今でも覚えてる。

新しく作り出すのではなくて、ミツバチが蜜を集めるように
いろんなものを拾い、あたらしい(私自身?まだわからん)を作るのは
理屈を入れてもなくても、今の私に出来る事だ。

まだなんも解決してない。現状は変わらないのに、
こうして年月を経て、集まった作品はこの際ファッションでもアートでも
がらくたでもいい。

いつか「現実」の自分を受け入れる時がきたら、答えを出そう。
それまでは、しかめっ面で笑い泣きをする。

今日も東京の空の下、ホームレスのおじさんは花を生けているだろう。

私もガーデンとまではいかないけど、花壇は造れたと思う。
通り過ぎてゆく人の目の端の方でもいいから彩ってほしい。
そう思う。
フック情報:ファッション : 
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 コンテンポラリーアート : 





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